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マリーナ・ロマンス 海賊の渇愛、巫女の深愛

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本価格:571(税抜)

電子書籍価格:--円(税抜)

  • 本販売日:
    2011/09/05
    ISBN:
    978-4-8296-6584-8
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書籍紹介

肉食系男子といちゃラブたっぷり

愛しい海賊船長アレッシオと蜜月の日々を過ごす巫女セレーネに信じられない話が! 大国が捜してる行方不明の王女が私? 船を降り、王の元へ行かないといけない!? 戸惑うセレーネをアレッシオは激しく求めてきて……。力強く抱きしめられ感じる独占欲。私も絶対に離れたくない! でも別れることで海賊としての栄達が……。決めるのはアレッシオ。彼が選ぶのは野望? 永遠の愛?

ジャンル:
ファンタジー | 西洋
キャラ属性:
| オレ様・S系 | クール
シチュエーション:
甘々・溺愛 | 船上・旅もの
登場人物紹介

セレーネ

海王神に仕える巫女だったが、アレッシオに奪われる。様々な経験の果てに相思相愛となり、ただ今蜜月中。

アレッシオ

海賊船オーケアノス号の船長。大海洋国家を打ち建てる野望を持って、今日も地中海にて船を駆る。

ルッジート

アレッシオの弟で副船長。目的のためなら手段を選ばない冷徹な性格。

立ち読み

 彼は、海そのものだった。
大きな帆船さえをも易々ともてあそぶような、巨大な荒波。目の前にそそり立っては視界を塗りつぶしてしまい、何もかもを呑み込み包み込む白波。不規則に波打ち、混沌と逆巻く気まぐれな波濤。
その中にあってセレーネは、息もできずにただただ目を見開いて、荒れ狂うさまを見つめるしかできない。波に包まれ抱きしめられて、強い潮の香りに取り巻かれ、体中を支配されて奪い去られて。そして、快楽の根源を目覚めさせられるのだ。
海の思うがままに翻弄されて、惑わされて嬲られてまさぐられて。海(かれ)はセレーネの体から、信じられないほどの愉悦を引き出した。そのようなものが存在するとは、思ったこともなかったのに。今までの彼女の価値観、考え、すべてが引っ繰り返されてしまった。
その快楽に、セレーネは身悶える。のたうち、暴れ、あまりにも激しすぎる情欲から逃れようとする。
しかしいかに逆らおうとも、彼の強い腕が彼女をとらえた。激しく抱き込んで、包み込んで。荒れ狂う波の中に彼女を連れ去ってしまう。
海は彼であり、彼は海だった。
海なる彼は、彼女をとらえる。彼女のすべては海のもとにあり、海は彼女を溺愛し鍾愛し盲愛し、大きな手、強い腕の中にとらえてしまって離さないのだ。
荒波の音。濃い潮の匂い。冷たい潮水の心地よさ。彼女を翻弄し振り回し、ひとときもじっとしていない海そのもの──。
「……きゃっ!」
いきなり、後ろから抱きしめられた。強い腕は胸の前に回り、背中から抱きしめられてセレーネは慌てる。
「何を考えてる?」
耳もとに肉厚の唇を押しつけて、アレッシオがささやいた。そうされると、声の振動さえも体中に響くような気がして、セレーネは思わず大きく震えた。
「何を見てるんだ。俺のお姫さまが、何かに心を奪われてるなんて──許せんな」
「……あなたのこと、です」
いささか拗ねた口調で、セレーネは言った。
「あなたと一緒にいて……私があなた以外の、何を考えるというんですか……?」
セレーネは海岸の砂の上に座っていて、足を打ち寄せる波に浸して遠くを見やっていた。遠くに停泊している三本檣(マスト ※檣にルビ)の帆船は、彼らの住み処であるオーケアノス号。檣楼(ますととっぷ)には黒地に骸骨の染め抜かれた海賊旗(ジョリー・ロジャー)が、海風を孕んでたなびいている。
しばしの補給に立ち寄った地中海(メディッテラーネオ)南東のこの小さな島は、果物や新鮮な水が豊富だと船員たちが喜んでいる。セレーネも先ほどまで、いくつもの樽に川の清水を満たす作業を手伝っていた。
「こういうふうに海を見ることは、あまりないものですから」
樽に水を張る作業に汗ばんだ体を、海風が癒してくれる。潮の香りのする風を大きく吸い込んだセレーネの胸に、アレッシオの手がすべった。
「きゃ……」
慎ましく膨らんだ乳房が、上衣(シュミーズ)の上から彼の大きな手に掴まれる。ぐいと力を込められ、セレーネは思わず咽喉(のど)声を洩らした。
「や、め……」
できるだけ、冷静にそう言おうとしたのに。しかし声は上ずってしまい、すでに彼の手に感じさせられていることがばれてしまう。
「アレッ、シ……オ」
「誰も、見てない」
いたずらめいた口調で、アレッシオが言った。
「俺たちのことなんか、誰も見てない」
「だ、め……、見てないなんて、わけ、な……」
アレッシオは、セレーネの言葉を塞ごうというように背後からくちづけてきた。セレーネの小さな唇を挟み込み、大胆に吸い上げ、胸に添えた手を掴みあげるように大きく動かそうとした、そのとき。
「……わ、ぷっ!」
大きな波が、いきなり起こった。波打ち際のふたりは濡れ鼠になり、特にアレッシオは口に海水が入ったらしく、しきりに辛い水を吐き出そうとしている。
セレーネも濡れたけれど、この程度のことはたいしたことではない。船に乗っていれば舷縁(ブルワーク)を乗り越えて甲板を濡らす波などいつものことで、このくらい濡れたからといってどうということはないのだ。
それはアレッシオも同じはずなのに。それでも彼はうっかり海水を吸い込んだのか、げほげほと苦しそうな咳を繰り返した。
「ほら、よけいないたずらをするからです」
彼の背を叩いてやりながら、セレーネは呆れた。
「海水を吸い込んじゃだめだって教えてくれたのは、あなたなのに」
「お前が、行っちまうように見えた」
なおもげほごほと咳をしながら、アレッシオは言う。
「そのまま波に持っていかれて、どっか行っちまいそうな気がした」
「……なにを」
咳をしながらの言葉からは、その込められた意味を感じ取ることは難しい。それでもセレーネは、彼の言葉に胸を衝かれるような哀切があることに気がついた。
セレーネは、瞳を見開く。すぐに目を細めると、言った。
「何を言ってるんですか」
セレーネは笑った。彼らしくもない、そんなせつない口調を笑い飛ばすようにことさらに笑い声をあげた。なおも彼の背を撫でながら、セレーネは海を見やる。
どこまでも、続く海原。海王神の腕(かいな)の中である海。アレッシオそのものである、大きな大きな海──。
セレーネは苦笑した。なおも咳き込むアレッシオに、そっと胸の中でささやきをかける。
こんないたずらなんてしなくても。おかしなことなんか、考えなくても。
私は、ずっとずっと、あなたのものなのに──。

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