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ティアラ文庫溺愛アンソロジー① 5人のロイヤルプリンスによる極上求婚

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書籍紹介

さあおいで、蕩けるほどに愛してあげる。

真面目なウィリアム、クールなヘンリー、
ワイルドなジョージ、モテ男子なアーサー、
そして腹黒天使なエドワード。
ジンカイト王国の超絶イケメンな5人の王子兄弟による、
甘く激しくゴージャスな溺愛物語にトロけて……。
人気作家の華麗なる競艶!
ティアラ文庫発、夢と愛とエロスたっぷりの究極甘ラブ☆アンソロジー!!

 

(掲載順)

『甘く淫らなティータイム ~長男の場合~』みかづき紅月

『月下の婚姻 ~次男の場合~』三津留ゆう

『ワイルド王子、調教いたします!? ~三男の場合~』柚原テイル

『ウブな王女はモテキラ王子に愛されすぎる ~四男の場合~』七福さゆり

『年下王子は天使でアクマ!? ~五男の場合~』麻生ミカリ

登場人物紹介

ウィリアム

ジンカイト王国王太子。真面目でい かにも長男といった性格。早く結婚 して両親を安心させたいと思うもの の、浮いた噂は全くない。

ヘンリー

第二王子。クールな眼鏡男子で、兄 弟の中では頭脳労働に優れている。 若干ツンデレ気味で、女性嫌いを噂 されているが……?

ジョージ

第三王子。体格が良いせいかぱっと 見威圧感が凄いが、裏表のないまっ すぐな性格。騎士として軍務を統括 している。大の馬好き。

アーサー

第四王子。金髪碧眼で、まさに王子 様! という容姿のためかやたらと モテる。プレイボーイと思われがち だが、意外と誠実。

エドワード

第五王子。幼い頃から天使のように 可愛らしく、成長しても甘え上手。 要領の良さが極まって、実はかなり 腹黒らしい……!?

立ち読み

「おねえちゃん、次はこっちの絵本を読んで!」
「えー? 次は私のだもん! スノープリンセス!」
「はいはい、いい子に順番は守ってちょうだい。ちゃんと守れないとトロルがみんなをムシャムシャ食べにきちゃうわよ?」
「ええーっ!? やだー! こわいー」
 ウォーロック城の裏庭にある東屋は小さな子供たちで賑わっていた。
 子供たちに囲まれているのは、こげ茶のロングヘアを一つに結い、詰襟の古めかしいドレスを身に着けた少女だった。
 十九という年頃にもかかわらず化粧気もないし飾り気もない。
 だが、その屈託のない笑顔と楽しげな空気は子供たちを虜にしている。
 彼女の名はフロレンス・マレット。
 孤児院で住み込みで働いていて、子供たちの面倒の大半を任されている。
 そして、今日はウォーロック城で行われているチャリティーガーデンパーティーにて、子供たちの世話役を任されていた。
 寄付金は孤児院の運営費に充てられるため、全面的に孤児院の面々が手伝うことになっているのだ。
 子供たちの役目は、歌や踊りといったちょっとした余興を披露したり、ゲストを出迎えたりすることだが、それ以外の時間にいい子でちゃんと待機していられるよう目付け役が必要不可欠。
 だがその仕事は、基本的にパーティーには参加することができないため誰もやりたがらない。
 だから、任されていたというよりは、押し付けられたと言ったほうが正しい。
 なぜなら、他の年の近い同僚たちは、そろいもそろって思いおもいに着飾ってパーティーに出席しているのだから。
 だが、それも無理はない。
 ガーデンパーティーの主催者は、他でもないウォーロック城の所有者であるウィリアム王太子なのだから。
 美男ばかりと名高いロイヤルファミリーの五兄弟の長男であり、王位の第一継承者。
 明るい茶色のミディアムヘアを無造作に後ろに流した彼は、まさに王子の中の王子というべき見目麗しい恰好をしている。長身かつ肩幅もあり、男らしい体躯とは裏腹に、その顔は母親である正妃に似て柔和で美しい。すっと通った鼻筋と彫りの深い端整な顔立ちに加えて、同じく母譲りのコバルトブルーの目は多くの人々を魅了してきた。
 のみならず、貿易を軸とした外交手腕にも長けており、早くから父王の片腕として頼りにされている。
 チャリティーにも並々ならぬ情熱を寄せていて、今回のガーデンパーティーもその一環だった。
 世界中の珍しい品種の薔薇を集めたウォーロック城の庭は有名ということもあり、パーティーは盛況だったが、庭よりも王太子を目当てに足を運ぶ女性も多いという話だった。
 何せ王太子に見初められればプリンセスになれるのだから──。
 だが、フロレンスは自分には無縁の世界だとして、まるで興味がなかった。
 現実は自分の期待を裏切るものだと身に沁みて知っていたから。
 一方で、想像の世界はけして自分を裏切らない。
 だから、おとぎ話や本の世界で自由に想像をめぐらすほうがよほどいい。
 子供たちに絵本の読み聞かせをするほうがよほど楽しい。
 そう思いながら、フロレンスは情感たっぷりに絵本を読み進めていく。
「──スノープリンセスが目を開けると、なんとそこには立派な身なりをした王子様がいました。プリンセスは王子様のキスで目を覚ましたのです」
「いいな~」
「あら、そうかしら? キスで目覚めるのは素敵かもしれないけれど、見ず知らずの男の人が相手だなんて正直微妙じゃない?」
「ええー? でも、王子様だよ?」
「王子様だってピンキリでしょう? 同じ人間だもの。ダメ王子でもいいの?」
「それはやだっ! ダメ王子やだー!」
「なら、どんな王子様がよくて、どんな風に出会っていればよかったのかしら?」
「じゃー、昔からの知り合いだったとかなら? 幼馴染とか!」
「いいわね! 幼馴染が探しに来てくれて、キスで目覚めるなんて素敵じゃない?」
 おしゃまな女の子たちの言葉に耳を傾けながらフロレンスは頷いてみせる。
 と、そのときだった。
 不意に視線を感じてフロレンスが顔をあげると、フードつきのマントを目深にかぶった男性が少し離れた場所にいるのが目に飛び込んできた。
 綻んだ口元といい、小刻みに震えている肩といい、笑いを堪えているようにも見えて顔が熱くなる。
(っ!? もしかして、今の話、聞かれていた!?)
 自由な発想の子供たち相手にならいざ知らず──。
(子供相手に何を真剣におとぎ話を論じているんだって……呆れられたかも……)
 死ぬほど恥ずかしくて消えてしまいたくなる。
 だが、そんなフロレンスに彼は歩み寄ってくると謝った。
「失礼──立ち聞きするつもりはなかったのですが──」
 透き通ったその低い声に、フロレンスの胸は甘やかに跳ね上がる。
「興味深い話で、つい聞き入ってしまいました」
「そ、そ、そんな……滅相もない……お恥ずかしい限りで……」
「でしょう? お姉ちゃんの読み聞かせはすごく面白くて、自分だったらどうだろう? ってワクワクしちゃうし!」
 子供たちのフォローも逆にフロレンスの羞恥心を煽るだけ。
 フロレンスは困り果てた表情で口ごもる。
 だが、彼は一向に気にしていない様子で言葉を続けた。
「──よければ、続きを聞かせてもらいたい」
「えええっ!?」
 まさかの申し出に、フロレンスは素っ頓狂な声をあげてしまう。
「そ、そんな……困ります」
「なぜですか? 私が子供じゃないからですか?」
「……い、いえ……その……まあ……ええ……」
 返事に窮するフロレンスに彼が鷹揚に微笑みかけた、そのときのことだった。
「っ!? 王太子さま! こんなところにいらっしゃったのですか!?」
「いきなり姿をお隠しになられて──探しましたわ!」
 パーティーに出席しているはずの少女たちがドレスの裾をたくしあげて、足早に近づいてくるのが目に飛び込んでくる。
「──っ!?」
(王太子……さまっ? って、まさかこの方が!?)
 息を呑んで目を瞠るフロレンスに、先ほどの男性は苦笑してみせると、観念したように目深にかぶっていたフードを脱いだ。
 刹那、日の光を受けたコバルトブルーの瞳が強く煌く。
 今まで遠目にしか見たことがなかったが、その磨き抜かれた宝石を思わせる双眸にフロレンスの目は釘付けになる。
(なんて美しいの……)
 しばし、我を忘れて見入ってしまう。
 そのまなざしを王太子ウィリアムもまたまっすぐに受け止めていた。
 だが、見つめあう二人の間に先ほどの少女たちが割って入る。
「さあさあ、王太子さま、早く会場に戻りましょう!」
「こんなところにいても退屈でしょうに──子供たちの面倒はこの子の担当ですから」
「──退屈? いや、そうは思いません」
 ウィリアムはフロレンスを情熱的に見つめたまま、少女たちのトゲのある発言を窘めるような口調で応えた。
「少なくともくだらない噂話や雑談よりもずっと有益な話を聞けそうだ」
(もしかして……私を庇ってくださった!?)
 フロレンスの胸が甘く締め付けられると同時に頬が熱を帯びる。
「そ、そんなことありませんわ! フロレンスの話はいつも子供っぽいし……バカげている想像ばっかりで……ご存知ないからそんなことをおっしゃるのですわ」
「子供を夢中にさせる想像力をけしてバカげているとは思いません」
 ウィリアムが断言すると、少女たちはそれ以上何も言えなくなってしまう。
 口をつぐんで、フロレンスを忌々しげに睨みつける。
 だが、フロレンスの目にはもはや王太子ただ一人しか映っていない。
 彼女に穏やかなまなざしを戻すと、ウィリアムは胸に手を当てて恭しく一礼した。
「──フロレンス、またお会いできますね?」
「えっ!?」
 思わぬ質問に、フロレンスはぎこちなく頷き返すので精一杯だった。
 そんな彼女にウィリアムは鷹揚に微笑みかけると、そっと耳打ちをした。
「……邪魔が入ってしまったので、別の機会に改めて」
 驚きに目を瞠るフロレンスをその場に残すと、悠然とした足取りで立ち去っていく。
 その後を取り巻きの少女たちが慌てふためきながら追っていく。
 フロレンスは王太子の背中を子供たちと一緒に呆然と見送る。
 やがて、辺り一帯が静まり返った。
 だが、我に返った少女の一人が興奮気味に声をあげた。
「す、すごい! 本物の王子様っ!」
「ねえねえ、おねえちゃん! あの王子様はどう? ダメ王子様?」
「えっ!? う、ううん、そんなことないわ! とても紳士的だったし……」
 頬を染めて言葉を濁すフロレンスに、おませな少女たちは盛り上がる。
「だよね! いきなりキスとかしなかったもんね!」
「おねえちゃん、また会うの!? 王子様から『会いたい』って言われるなんてすごい! おねえちゃんはプリンセスになっちゃうの!?」
「っ!? まさか……ただ『話を聞いてみたい』ってだけの話でしょ? 考えすぎよ」
 自分に言い聞かせるようにフロレンスは答えた。
 プリンセスになるのを夢見る女性なんて、それこそ星の数ほどいるはずで──そこに自分が参戦しようだなんて考えたこともない。
 多くの注目を浴びる窮屈な生活のどこがよいかすらも正直分からない。
 つましくも自分が好きなものに囲まれて、好きなことで生活の糧を得られて、のんびりと暮らすことが一番幸せだという自負もある。
 だが、それでもウィリアムに胸がときめいてしまったことは否めない。
(彼が「王子様」だからじゃない……たぶんそうでなくてもきっと……)
 一目見た瞬間に全身の血が沸き立つかのような経験は、生まれて初めてだった。
 澄みきったコバルトブルーの瞳といい、優美な所作、落ち着きはらった態度、低く渋い伸びやかな声など、彼の全てがフロレンスの心を掴んで離さない。
(いや、やっぱり……だからこそ彼は「王子様」なんだろう……)
 多くの人々を一瞬で魅了してしまうくらいの人物でなければ、きっと国を統べることなんてできない。
(ご長男の王太子さまは「王子の中の王子」って噂は聞いていたけれど……まさかこれほどまでとは……恐るべし……ホンモノってやっぱり違う……)
 普通の少女なら舞い上がってしまうところかもしれないが、フロレンスはただただ戦々恐々としていた。
 その一方で、胸の高鳴りとざわめきはいつまで経っても収まりそうになかった。

 

(『甘く淫らなティータイム ~長男の場合~』みかづき紅月 より)

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