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犯されシンデレラ

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書籍紹介

王子様の正体は――淫らな絶倫獣!?

城の舞踏会に出かけたシンデレラ・グレイス。待っていたのは淫獣と化したフェンリル王子!? 「全部呑みこんで俺の子を孕め」獣の腕に捕らわれて散らされる純潔。苛烈な抽挿に何度も絶頂を迎えてしまう。気高く麗しい王子がどうして……!? 原因は“神狼と魔女の呪い”だと知り、呪われた城と王子を助けるためにシンデレラは獣にその身を捧げ続け――。濃厚ハードな極限エロス!

ジャンル:
西洋 | ファンタジー
キャラ属性:
王子・王族・貴族
シチュエーション:
玉の輿・身分差 | 幼馴染・初恋の人 | 船上・旅もの | 野外
登場人物紹介

フェンリル

ゴルトシュタイン王国の王太子。新月の時に限り、神狼に身体を乗っ取られてしまう呪いを受けている。

シンデレラ

没落貴族の娘。剣術に長け、近衛兵になりたいという夢がある。

立ち読み

 美しい銀髪の男に組み敷かれ、シンデレラは呆然としていた。
(どうして、こんなことに……)
「はぁっ、ン、ああぁっ……!」
 シンデレラ自身の声が閨に響く。こんなふうに犯されるまで、シンデレラには性的な経験などなかったのに、今となってはそれも遠い過去のように思われた。
「嫌、ぁっ……そこ、吸っ、た、らぁっ……!」
 ちゅくっ、ちゅくっ、と淫らな音をたて、触手がシンデレラの淫芽を吸った。シンデレラの懊悩がそこに収斂し、下腹の奥で一気に煮えたぎった。
「はぅっ、ン、ああぁっ……!」
 びくびくっ、と爪先を痙攣させて、シンデレラは達した。今宵何度目になるのかもわからない、絶頂だった。
 銀髪金瞳の男は、快感の極みに震えているシンデレラの胸の突起をぺろりと舐めた。
「ついこの前まで生娘だったくせに。本当に、淫らな女だ」
「ち、ちがっ……」
 シンデレラは懸命にそれを否定した。触手のせいで体がおかしくなったのだと言いたかった。が、そんな言い訳は彼には通用しない。
 シンデレラの膝が、深く折り曲げられた。触手とは違う、生身の男の指が、濡れそぼつ花弁をまさぐり始める。
「あぅっ……」
 きつい花弁を拡げられて、シンデレラは呻く。銀髪の男はそこに軽く口づけたあと、強引に舌を入れてきた。
「ひぃっ……!」
 触手で犯されるのとは違う生身の淫行に、シンデレラはぎゅっと膝を閉じようとする。が、それは男の頭を締めつけるだけだった。
「舌……っ……い、や、入れない、でぇっ……!」
 雄の証で犯されるより衝撃は少ないが、淫らさは舌でされるほうが上だった。信仰心が厚く、敬虔なシンデレラにとってそれは異常な愛撫のように感じられた。
「く、ふ、ぅう……ンッ……!」
 淫らだと言われたことに傷ついて、シンデレラは懸命にイくのを堪える。男はその健気さを嗤った。
「なんだ、我慢する必要がどこにある。悦びを貪ってもよいのだぞ。この俺が与えてやっているのだから」
 傲慢に言い放たれて、シンデレラはきつい視線を彼に向けた。が、その矜持も一瞬で崩された。
「や、やだ、や……ぅ、あぁぁっ!」
 きゅぅんと熱く、下腹の奥が疼いた。熟した果実を潰すような音とともに、指が入ってくる。彼は器用に、獣のように尖った爪を引っ込めていた。
「花嫁の蜜壺だ。大切に可愛がってやる」
「うぅっ……あぁっ……や、ぁぁっ……!」
 シンデレラの口から、言葉にもならない喘ぎが溢れ続ける。それでも彼女は極限まで、淫らに堕ちるのを耐えようとしていた。
「はぅっ、ん……!」
 突然、シンデレラの声が甘くなる。男の指で、蜜肉の中のある一点をこすられた刹那だった。男はまた意地悪く嗤った。
「知っているぞ。ここだろう」
「ひっ!? あ、ぁ……?」
 狭隘な孔の中で指を動かされ、シンデレラは泣き声をあげる。
「や、やだ、ぁっ……」
(変に、なっちゃう……そこ、だめ……っ!)
 コリュ……クニュ……といやらしい感触が、胎内で発せられていた。指で蜜襞を弄られるたびに、シンデレラのそこは濃い蜜を垂らし、悦びにヒクつく。
「ふぁっ、んんぅっ……!」
 ぬちゅ……とそこから指が引き抜かれると、男の指と花弁の間には透明な糸がかかった。男はシンデレラの淫らさを褒めた。
「いいぞ、シンデレラ……子種をくれてやる。しっかりと呑みこめ」
「誰が、そんなっ……あ、嫌、あぁ……!」
 シンデレラの青い目が、絶望に揺れる。今度こそ指ではなく、男のものがあてがわれた。寝台の上を這って逃げようとするシンデレラの腰を掴み、男は後ろから彼女を犯した。
「ふ、ぅ、あぁぁっ……!」
 大きすぎるものが、みちりとシンデレラの柔肉をこすりながら押し拡げる。シンデレラの金髪がぱさぱさと揺れた。
「だめ……っ……や、ぁ、拡がっ、ちゃうぅっ……!」
「拡げているんだ。奥まで呑みこめ」
「あぐぅっ!」
 最後に悲鳴があがった。ぶぢゅ、と卑猥な音とともに、フェンリルのものが根元まで収められた。
「い、やぁー……ッ!」
 泣きながらシンデレラは、絹のシーツに爪を立てる。その指をフェンリルが引き剥がす。
「爪を立てるな。折れるだろう」
 男は、奇妙な部分でシンデレラをいたわる。彼はシンデレラを愛している。その愛し方が獣じみているのは、彼が人ではないせいにすぎなかった。
「何を泣くことがある。うんと気持ちよくしてやっているだろう。ほら……」
「あ、ぁ、ンンッ……!」
 フェンリルはシンデレラを貫いたまま、膝に抱き上げた。膝裏を掴まれ、シンデレラの体が上下に揺さぶられる。太いものが、ぬちゅっ、くちゅ、と音をたててシンデレラの花弁に出入りする。目を閉じたシンデレラは、耳も塞ぎたい気分だった。
「ひ、うぅぅっ……!」
「どうだ? おまえのいいところをこすってやる……」
「あ、ふ、ぅぅっ……! やあぁっ……!」
 言葉通り、蜜肉の中の感じる部分にこすりつけられて、シンデレラは自分の肉体で彼の切っ先の太さを感じた。張り詰めて反り返った部分がちょうど、シンデレラの弱い部分を捲り上げるようにこするのだ。その刺激に、シンデレラはいやらしく胎内を蠢かせた。その反応に、彼は気を良くしたようだった。
「そうか。気持ちいいか」
「ちが、う……違、う、のぉっ……! あぁっ……!」
 舌っ足らずな声でシンデレラは泣き喘ぐ。
「やっ、嫌ッ……触、っ……らない、で……ぇっ」
 後ろから乳房を揉まれ、シンデレラは懊悩する。男の大きな手のひらにさえ余る、大きな膨らみだった。
「大きいな。だが、ここは少し小さすぎる」
「あぅぅっ!」
 乳首をつまみ上げられ、指の腹でくにくにと揉まれて、シンデレラは太いもので拡げられている媚肉をヒクつかせた。そこもひどく感じた。
「大きくしてやろう」
「あ、ァ、やあぁー……っ!」
 小さな乳首を執拗に責められて、シンデレラは腰を蠢かせる。男の指で揉まれ、押し出すようにされて、シンデレラのそれは桃色に勃起した。次に男が手を伸ばしたのは、犯されている最中のシンデレラの花弁だった。
「こっちもだ」
「う、うそ、や、だ、い、あぁぁーッ……!」
 陰核の粒にまで乳首と同じ淫行を施され、シンデレラは絶頂しながら啼いた。
「あ、アァァッ……!」
 達した瞬間、肉杭で埋められている花弁から、びゅくっ、と白いものが飛び散った。大量に注がれた、男の子種だ。
 奥の奥までシンデレラを犯して、彼は陶然と囁いた。
「可愛い……シンデレラ。俺の子を孕め」
(い……や……)
 泣き濡れた睫毛を伏せて、シンデレラは夢と現の狭間に堕ちた。

 

 1

 

 その城はまるで、雲の上に浮かんでいるように見えた。さほど高くもない山なのに、中腹にはいつも雲がかかっている。昔はそこに神が住んでいたのだと、この国の年寄りは皆、言った。
 ゴルトシュタイン城。
 シンデレラの暮らす、ゴルトシュタイン王国の王が住まう城だった。
「いいなあ、お城勤め。名剣がたくさんありそう」
 シンデレラ・グレイスはホウキを手にしたまま、今日もうっとりと城を眺める。没落貴族であるグレイス家の庭は無駄に広大だ。
 その庭をシンデレラは、一人で管理している。
(庭と言っても、半分は畑だけどね)
 金の巻き毛がふわりと風に舞う。瞳の色は緑。貴族の娘らしい美少女ではあるが、シンデレラ自身が何よりも誇りにしているのは、その白い肌が北風にも寒水にも負けないことと、風邪をひかないことだった。
(貧乏貴族として生きるのに、一番必要な要素だわ)
 丈夫さだけは意地悪な継母にも褒められたが、シンデレラの胸中は複雑だ。
 今のところ、シンデレラが賞賛を受けるのは、もっぱら剣の腕前についてだった。
 没落貴族の生活は苦しい。領民たちの大半はすでにグレイス公爵家から離反し、隣の領主に税を納めている。
 今は亡きグレイス家の当主であり、シンデレラの父でもあるケベック・グレイスの失策が原因だった。
(お父様を責めても仕方ないけれど、せめて使用人くらいは残してほしかった……いえ、ダメだわ、残されても給金が払えないから、どのみち離反されるわ)
 どこまでも世知辛い現実に、シンデレラは細い肩を落とす。裏庭に広がるジャガイモ畑の存在が、シンデレラをますます落ちこませていた。
(もうすぐジャガイモが収穫の時期ね。また村のみんなに、手伝いを頼まなきゃいけない)
 そのことがシンデレラをゆううつにさせていた。村長の息子のジャンは、シンデレラに恋慕の情を寄せており、結婚してくれと喧しい。だから本当はシンデレラは、彼らに頼み事はしたくないのだった。
(身分は別に気にしないけど、ジャンは剣が弱すぎるから)
 シンデレラはジャンを含む村人たちに、剣術を教えて日銭を稼いでいる。
 正直、ジャンは弱かった。弱すぎてシンデレラのお眼鏡にはかなわない。
(お父様も剣の名手だったけれど、人に騙されやすかったのよね)
 シンデレラの父、ケベック・グレイス公は戦争で死んだ。隣国であるアルスタイン公国との調停に駆り出され、あげく、戦争にまでつきあわされた。それでもシンデレラは、亡き父を軽蔑したりはしていない。
(剣の腕が振るえるなら、戦争くらい行くわ)
 シンデレラは父親似だったので、平和な治世が退屈だった。
 平和ではあるけれど貧乏というのが、一番やるせない。剣を振るえるのは、稽古の時だけだ。
(農民に生まれていたら、剣が家になかった可能性のほうが高いから、たとえ貧乏でも貴族の家に生まれて、幸せだと思う。たとえ貧乏でも)
 大事なことなのでシンデレラは『貧乏』を二回繰り返した。
 ドレスや宝石が買えないことは一向に構わないが、剣や鎧が新調できないのは本当につらかった。
 その時、シンデレラの背後から声がした。継母の声だった。
「辛気くさいのよ、シンデレラ」
 シンデレラはむっとして振り返る。
「辛気くさくもなります、お義母様。今年は雨が多くて、おまけに妙に生暖かかったり寒かったりの異常気象で、ジャガイモも実りが悪いんです」
「そんなこと、貴族の娘が心配することですか」
「貴族でも平民でも食べなきゃ死にます」
 継母とシンデレラの会話は、まるで噛み合わない。
 シンデレラの実母は、十年以上前に亡くなった。代わりに後妻に入ったのがこのキリル・グレイスだが、一体何を思ってこんな貧乏貴族に嫁入りしたのか、彼女は大変な派手好きだった。
(これだけ美人なら、もっとお金持ちの領主のところにお嫁にいけたでしょうに)
 やはり大きな娘が二人もいるから不利だったのだろうかと、シンデレラはこっそり思っていた。
 遠い北国から嫁いできたキリル・グレイスは、長い黒髪を未亡人らしく結い上げた、妖艶な美女だ。二十歳を超えた娘を二人も産んでいるようには、とても見えない。
 義姉二人も、キリルに似て大層な美女だった。こちらも義母と同じ黒髪、黒瞳だ。妖艶とまではいかないが、大きな胸や張りのある肢体には同性であるシンデレラもどきりとさせられるほどだ。
(三人とも、喋らなければ文句なしの美女よね)
 それがシンデレラの、偽らざる感想だった。
 義母キリルは、寒風の中で聞こえよがしに呟いた。
「困ったわね。もうすぐ社交界での晩餐会があるのに、このままじゃドレスも宝石も新調できないわ」
「今あるのを着て行ってください」
 シンデレラは冷たく言い放ち、薪をまとめる作業を始めた。
「ドレスも宝石も、あなたがだいぶ売り飛ばしてしまったから」
「食べ物と家畜のエサを買うためだって言ったでしょ。帳簿も見せました」
 悲しいことにシンデレラは、帳簿づけまで上達していた。いつ貴族をやめても食べていけるスキル持ちに進化していた。
 義母キリルは、冷たく言い放った。
「ああ、あなたの分のドレスは新調しなくていいのよね?」
 確認されるまでもないと、シンデレラはうなずいた。自分のドレスなど、シンデレラは真っ先に売り飛ばしていた。
「ドレスとか本当に要らないので、種芋を買い足してください。お願いします」
「芋芋って、だからあなたは芋娘って言われるのだわ」
「それ言ってるの、お義母様とお義姉様たちだけですから。芋娘の耕した畑の芋なんか食べたら芋がうつるから、召し上がらないほうがいいですよ」
 口の減らないシンデレラだった。だが、継母も負けてはいない。
「あなたの剣と鎧を売れば、もっとお金になるのではないの」
「な……ッ!?」
 さすがにシンデレラもこれには血相を変えた。
「ななな何を言っているのですお義母様、剣がなくては、この女所帯でどうやって賊から身を守るのです!? 武器がなかったら、お義母様の大切なドレスも宝石も種芋も奪われてしまうのですよ!?」
 熱弁した通り、シンデレラは何度か賊と剣を交えていた。領主のいなくなった貴族の屋敷など、真っ先に盗賊に狙われて当然だった。
 ひときわ力をこめて、シンデレラは義母を説得した。
「武器だけは、ぜっっったいに手放せません!!」
「でも、家紋入りにこだわらなくてもいいのではなくて? 安物だって人は斬れるでしょう」
「苟もグレイス家は七代続く公爵家ですよ!? 家紋を軽んじることは許しません!」
 二人の間に、火花が散った。一触即発の空気の中、ちょうどいいタイミングでシンデレラを呼ぶのんきな声がした。
「おーい、シンデレラ。また継母とケンカか」
「声が大きいわ、ジャン」
 シンデレラは一応、たしなめる。
「領民に気安く名前を呼ばせるものではありません、シンデレラ」
 そう言い残して、継母は立ち去った。
 駆け寄ってきたのは、村長の息子、ジャンだった。赤い巻き毛の、素朴な青年だ。
「村の外れに狼が出たって、知ってるか?」
「また? 今月二度目じゃない」
 シンデレラの暮らす地域は深い森に囲まれており、昔から狼に悩まされていた。狼は家畜を襲うし、子供も襲う。看過できない問題だ。
 シンデレラは鈍色の空を見上げ、ため息をついた。
「今年は雨が多かったから、森に食べ物が少ないのよね……」
 大雨のせいで、森にも畑にも実りが少ない。実りが少ないと、狼に捕食される野ネズミや野ウサギが増えない。悪循環だ。
 ジャンはシンデレラを説得に来たのだった。
「おまえが一番、腕が立つ。協力してくれるだろ?」
「仕方ない。狩るしか、ないわね」
 気は乗らないが、シンデレラは請け負った。領主の名代として、断るわけにはいかない頼み事だ。
(ただでさえこの村には、剣や銃を使える男の人が少ないから)
 本当はシンデレラは、狩りは嫌いだ。動物を殺めるのが嫌なのだ。だけど、仕方ないと自分に言い聞かせる。
(狩りは嫌だけれど、森は好き)
 森に関するいい思い出も、シンデレラには一つだけあった。
 十年前、今日と同じ鈍色の空、雪のちらつく夕暮れのことだった。
 シンデレラは一人、領地の森を彷徨っていた。
(あの日は確か、領民の子供とケンカしたんだったわ)
 女は領主にはなれないとバカにされて、シンデレラは件の領民の子供を張り倒した。そのせいで父親に叱られ、屋敷を飛び出したのだった。
(あの時は、悲しかった)
 剣の腕なら負けないし、執政の勉強だってシンデレラはよくできるほうだった。それは父であるケベック公も認めてくれていたのに、跡継ぎにだけはなれないと言う。
(お父様はキリルお義母様と再婚して、男の子を産ませるつもりだったのだろうけれど。それにしては、お義母様は年を取りすぎているし)
 義姉二人は女だし、父の再婚は現状、グレイス家の後継者問題を何も解決していない。それなのに跡継ぎとして認めてもらえないことに、シンデレラは強い憤りを感じていた。
『もうっ! お父様のわからずや!』
 森の中で一人、剣を振り回しながらシンデレラは叫んだ。怒りのやり場がなかったのだ。
 と、その時、近くの灌木の茂みがガサリと鳴った。
(やだ、誰かに聞かれていた!?)
 シンデレラは慌てて口を押さえた。独り言で文句を言っている姿など、絶対に領民には見られたくなかった。
(ただでさえ女だから威厳がないって言われるのに、これ以上威厳をなくしたくないわ!)
 こほん、とわざとらしく咳をして、シンデレラは茂みに向かって誰何した。
『そこに誰かいるの?』
 返事はない。代わりに茂みが再びガサリと鳴った。
 枯葉にまみれて出てきたのは、金髪の美しい少女だった。
 彼女の姿を見た途端、小さなシンデレラは悲鳴をあげた。
『どうしたの、ひどい怪我……!』
 少女は、白いフリルのついた可愛らしいドレスを着ていたが、シンデレラの目には最初それは紅いドレスに映った。それくらい、激しく出血していた。
 駆け寄ろうとしたシンデレラを、少女は止めた。
『来てはいけない!』
『え……?』
 風に乗って、血の匂いがした。それに誘われるように、濃い獣臭が混じる。
 低い唸り声が、シンデレラの耳に響いた。厭な声だった。
『うそ、いつの間に……!』
 いつの間にかシンデレラと少女は、狼に囲まれていた。ざっと見渡しただけでも、十頭はいる。
 獣は気配を消して獲物に近づくものだが、いくらなんでもこの数が近づけば、シンデレラは気づく。
 金髪の少女は、凜然としてシンデレラに告げた。ぞっとするほど透き通った、凜々しい声音だった。

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