溺愛中毒(ラブホリック)
皇帝陛下はいつだって花嫁に惚れている

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- 本販売日:
- 2018/08/17
- 電子書籍販売日:
- 2018/08/17
- ISBN:
- 978-4-8296-6841-2
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お前に触れていいのは、俺だけだ
私との結婚式を控えていたイヴァン様が記憶喪失!? 何度も深く愛し合ったのに、忘れてしまうなんて――。ショックと悲しみのなか、諦めきれずに想いを伝え続けると「いつもこうしていた気がする」逞しい腕に抱きしめられて。蕩けるようなキス、熱い手指で嬲られる甘美さに打ち震える身体。剛直で貫かれる悦びに最高の幸せを感じて……。寡黙な軍人皇帝×健気な王女の溺愛物語!

イヴァン
軍事大国オスクーロ帝国の皇帝。戦時中に怪我をしたところをディアナに看病されて、彼女に惚れた。記憶を失ってもディアナを気にしている。

ディアナ
小国ルアリの姫でイヴァンの婚約者。健気な性格で記憶を失ったイヴァンに冷たい言葉を投げられても彼を支える決意をする。
「顔を上げろ」
「はい」
目を閉じろと言われる前に瞼を伏せると、ディアナは口づけを待った。
早鐘を打つ鼓動を感じていたら、イヴァンの吐息が接近して優しいキスが訪れた。
「ん……」
互いの意思で重ねられた唇は、触れ合うだけで離れる。薄目を開けたら、すぐそこに彼の顔があった。見つめ合っていたら、また、自然と顔が近づいていく。
イヴァンがしてくれる二度目のキスは、先ほどのキスよりも深くて甘かった。
「ふ……ん、ん……」
髪に指が差しこまれて、後頭部を固定される。思わず口を開けば、口内に舌が滑り込んできた。歯列をなぞられながら、舌の先で刺激される。
「ん……む……」
それは、庭園の物陰で、誰もいない執務室で、そして二人だけのベッドの中で、幾度となく交わした口づけのように濃密なひとときだった。
ディアナは拙く応えながら、おそるおそるイヴァンの首に腕を巻きつける。自分のほうに抱き寄せたら、目を閉じて口づけていた彼が身を乗り出してきた。
「んっ、ん……陛下……」
鼻にかかった声で呼ぶと、イヴァンが更にキスを深めていく。角度を変えるたびに鼻の頭がこすれ合って、唇を貪られた。
徐々に身体が後ろに傾いでいき、背もたれに押し付けられる。
尚も、距離を縮めようとして彼が足の間に膝を割り込ませてきた。
「あっ……」
小さな声が零れると、無心でキスを仕掛けていたイヴァンの目が開く。
「……こういうことか」
「陛下?」
「身体が覚えている」
彼が吐息にも似た声量で囁き、上気して紅色に染まったディアナの頬を指で撫ぜた。
「以前したことを、共にしたいと言ったな」
「……言いました」
「全て試したか」
「大体のことはしました。散歩も、チェスも、お茶も、お話も」
「していないことは?」
「それは……」
ディアナは口を噤んで目線を伏せた。以前はしていて、今はしていないこと。
キスをしてしまったから、残りは一つしかなかった。
「言えないのなら、問う。俺に抱かれていたか」
「……はい」
か細い声で答えたら、上を向かせられて、三度目のキスをされた。表面だけを触れ合わせて、ちゅっと軽やかな音を立てて離れる。
戸惑っている間に、抱きかかえられてソファに横たえられた。
覆いかぶさってきたイヴァンの手が胸に添えられて、布越しに優しく揉まれる。
「っ、ん……あ……」
「温もり、感触。覚えがある」
足の間に腰が割り込み、またしてもキスをされた。
両手で頬を挟まれて、存分に舌を絡め合う。どちらのものかわからなくなった唾液を舐められて、唇の端を甘噛みされた。
「本当に、覚えておられるのですか」
「ああ。触れたことがある」
「っ……陛下!」
ディアナはまたしてもこみ上げてくる涙を耐えながら、しがみついた。
すると、髪を撫でられて目尻に口づけを受ける。
「試したい」
「何をですか」
「抱きたい。どのように触れたのか、思い出す」
「っ……」
「嫌か?」
再び大きな手の平で顔を挟んで瞳を覗きこまれると、ディアナは赤面した。
一か月前までのやり取りを思い出す。よく、こうして「抱かれるのは嫌なのか」と問われたものだ。そして、彼女の答えはいつも同じだった。
「……嫌では、ありません」
顔を赤らめてか細く答えたら、イヴァンの唇が首筋に触れてくる。大柄な身体が乗ってきて、彼の重みで柔らかなソファに沈んだ。
白い首に吸い付かれて、赤い痕が散らされていった。
「んっ……はぁ……」
ディアナは懐かしい温もりに心地よさを覚えて目を閉じる。
記憶を失った朝、首を刎ねるとばかりに剣を突きつけてきた時の冷徹な眼差しは消え失せ、触れてくるイヴァンの指は優しかった。
彼は首筋に顔を埋めたまま、華奢な肩から腕までじっくりと触れていき、細い糸で繋がれた記憶を辿るように指先まで滑らせていく。
確認のために触れられているのに、愛撫されているようだった。
「あ……陛下……」
ドレスの胸元のリボンを解かれて、コルセットの紐まで緩められると、シュミーズごと腰まで引き下ろされた。
露わになったふくよかな乳房も、形と感触を思い出すように揉みしだかれる。
「はっ、あ……あ……」
「でかいな」
イヴァンの掠れた声が耳元で聞こえた。微かに笑いが含まれている。
同じことを、初めての夜に言われた記憶がある。
急に恥ずかしくなってきたけれど、隠そうとはせずに身を委ねた。美しいのだから隠すなと、言われていたからだ。
「……あ……あぁ……」
薄目を開けて、涙に歪む視界で天井を見上げた。あえかな吐息が零れる。
乳房への愛撫に身悶えていたら、肩に腕が回って抱き起こされた。
「?」
身体の向きを変えて、うつ伏せにされる。両手を突いたら、腰を持ち上げられた。
ドレスの裾をたくし上げられ、ペチコートをかき分けてドロワーズの紐を解かれる。
反射的に逃げようとしたら、腰に巻きついた腕で引きずり戻された。ドロワーズを足から抜かれた後で、腰を突き出す体勢にされて、背中に重みが乗ってくる。
イヴァンにのしかかられると、小柄なディアナは身動きが取れなくなるのだ。
「ディアナ」
耳殻を舐められて、低い声で名を囁かれた。ピクンと震えたら、ドレスの裾から差しこまれた手が足の間へと這いあがってくる。長い指が焦らすように内腿を撫で上げ、媚肉へと移動していった。
「はっ……あ……」
軽く開かされた足の間に指が到達した。久しぶりに触れられて、はしたなく濡れ始めた蜜口をなぞるように指が這わされる。
「ほう……もう、濡れているのか」
イヴァンが耳の横で揶揄してきたので、耳の先まで赤くなった。
しかし、羞恥を感じる暇も満足に与えられず、彼が指の先で愛液を掬い、見つけ出した花芽に塗りつけて、こすりたててくる。
「あっ、あぁ……んん」
指で花芽に触れられただけで、過剰に反応してしまった。
背筋にぞくぞくとした甘い痺れが走り抜け、首を仰け反らせて喘いでいたら、イヴァンが薄らと笑む。
「ここか」
最も感じてしまう部分を呆気なく見つけ出されてしまい、ディアナは朱の散った顔を伏せた。しかし、すぐに身を震わせる。
溢れ出す蜜液を絡めた指の腹で、ぷくりと膨れた肉芽を押し潰されたからだ。目の前に星が散って、我慢できずに嬌声が上がる。
「はぁっ、あ……!」
身体を支えるため、ソファに突いている両腕が震えてしまう。
「んっ、ん、ん……あ、ぁ」
指先で執拗に肉芽を転がされると、絶え間なく快楽の波が押し寄せてくる。目尻に涙が溜まってきた。腕だけではなく肩まで震わせていると、放置されていた蜜口に指が挿しこまれる。
「あぁっ!」
抵抗もなく、蜜壺は節くれだった指を飲み込んだ。思わず太腿を閉じたら、挿入された指をうまそうに食い締めてしまう。
「あ、んーっ……はっ……は……」
「足を閉じるな」
「……陛下……で、も……」
「もう逃げられん。おとなしく身を委ねろ」
ああ、また、聞き覚えのある言葉。声色は優しいのに、意地悪な響きを纏っている。
「っ……は、い……」
言われるがままに足の力を抜いたら、挿入されていた指がゆっくりと動き出した。
しとどに濡れた下半身からは、くちゅり、と音がする。
「はぁ……あっ……あ、あ」
腕の力が抜けてしまい、上半身からソファに崩れ落ちた。

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