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ずーっと! 蜜月甘ラブ生活!!

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書籍紹介

夫婦円満の秘訣は刺激的な×××ハート

美貌の公爵アーロンと結婚したスフィア。出会ったときから一途な夫とはずっとラブラブ。でも倦怠期が来てしまったらどうしよう! 心配していると「週に一度、刺激的なセックスをしよう」自信満々に提案され!? ローションでぬるぬるプレイ。目隠しでスリリングな快感を。野外で羞恥心を煽って。メイド衣装で情熱的に――様々なエッチをする展開へ!? 濃蜜ユートピアな新婚物語☆

ジャンル:
西洋 | ファンタジー
キャラ属性:
王子・王族・貴族
シチュエーション:
玉の輿・身分差 | 甘々・溺愛 | 新婚 | お風呂・温泉 | 媚薬 | 野外
登場人物紹介

アーロン

ラインヴィリア公爵。若くして当主になった才色兼備なスパバリ。スフィアに一目惚れしてからはずっと一途だが、倦怠期を恐れている。

スフィア

元侯爵令嬢で、アーロンからのプロポーズを受けた。刺激的なプレイに興味はあるが、恥ずかしくて言い出せない。

立ち読み

「んっ……あ……やんっ……」
 夫婦共用のベッドが大きく軋む。
 夜も更け、通常なら眠っているはずの時間帯。
 私──スフィア・ラインヴィリアは夫であるアーロンと抱き合っていた。
 ふたりとも裸で身に纏うものは何もない。
 時間を惜しんで子作り。新婚夫婦としては正しすぎる状況……なのだが、今の私たちはちょっと違っていた。
「……や……もう駄目。お願いだから終わりにして」
 耐えきれなくて、アーロンの胸を両手で押す。行為に夢中になっていた彼は顔を上げた。
 綺麗な青い目が私を捉える。暗闇の中でも夫の美貌は些かも揺るがない。その彼は実に意地の悪い表情をしていた。
「もう? だがこれは君が望んだことではなかったか?」
「それは……そうだけど……ああっ!」
 悪戯をするように肉棒の切っ先が陰核を擦る。愉悦が込み上げ、堪らず私はギュッと目を瞑った。それでも股に挟んだ肉棒を離しはしない。
 れっきとした夫婦である私たちは、何故か『男性器を女性器に擦りつけて刺激を与える』という素股プレイに勤しんでいた。
「ああ、たまにはこういうのも悪くないな。イけはしないがこれはこれで……」
 うっとりとアーロンが呟く。
 肉棒が膣穴の入り口に当たり、私は思わず声を上げた。
「あっ……!」
「スフィア、太股にもっと力を入れてくれ」
「わ、分かってるわ」
 快感に気を取られ、一瞬、力が抜けてしまった。慌てて太股を締める力を強める。
 潤滑剤を使っているので、肉棒がよく滑る。最初は太股を擦る肉棒の感覚に戸惑ったが、すぐに慣れてしまった。
 ヌルヌルと肉棒が動く。
 足をぴっちりと閉じた状態で、屹立を蜜口や陰核に擦りつけられるのは、格好が格好なだけに本当に入っているような錯覚さえ感じる。時折肉棒が滑り、潤んだ花弁に浅く潜り込むのがどうしようもなく切なかった。
「お、お願いだからもう終わりにして……後は普通にしたいの……」
 とっくに準備万端になった膣孔からは蜜がこれでもかというほどに溢れている。中が疼いて仕方ないのに、アーロンは肉棒を滑らせるだけで、決して私の中に入れようとはしなかった。
 私たちは夫婦なのだからそのまま挿入しても問題ない……いや、私としては今すぐ中に欲しいというのに。
「アーロンの馬鹿……どうして挿れてくれないの……あんっ」
 蜜孔が肉棒を欲しがってキュンキュンと収縮する。偶然肉棒が滑り、花弁の中に深く潜り込んだ。待ちに待った刺激に全身が反応したが、アーロンはすぐに肉棒を引き抜いてしまう。
「あ、やだ……」
「駄目だ。今日は素股プレイなのだから挿入は反則だろう?」
「いいから……もう満足したから……お願い、エッチして。中に入れて」
 涙目で夫を見上げる。彼は再び楽しげに肉棒を太股や陰核に擦りつけ始めた。また緩い刺激が続く。
「あっ……ああっ」
 肉傘が太股に擦れ、子宮が疼いた。何も咥え込んでいない蜜壺がキュウッと収斂する。
 これも確かに気持ちいいけれど、もっと強い快感を知っている身には到底物足りなかった。
「ね、ねえ。アーロンは、これで本当に満足できるの?」
 我慢できなくて、彼に尋ねる。こんな生ぬるい行為で彼が充足するとはとてもではないが思えなかった。だってアーロンは、この行為が始まってから一度も達していない。それは、辛いと思うのだけれど。
 案の定、アーロンからは否定が返ってきた。
「まさか。イけないのに満足できるはずがない」
 動きを止め、彼が私の目を見返してきた。
 私と同じ色の目には滾るような熱が見え、彼がいかに私に欲情してくれているのかがよく分かる。
 嬉しくなった私は、思わずその頬に手を伸ばした。
「アーロン……じゃあ──」
「駄目だと言っただろう」
「……」
 キッパリと断られ、私は恨めしげに彼を睨んだ。彼は逆にとても楽しそうな顔になる。
「さっきも言ったはず。これは君が望んだことだと」
「それはそうだけど、元はといえばアーロンが……! だ、だから恥ずかしかったけど私は……」
「だが、決めたのは君だ」
 口を噤む。ぐうの音も出ない正論だった。
 言い返せない私に、アーロンはますます上機嫌になる。
 そうしてゆっくりと口を開いた。
「私との勝負に勝った君が言ったのだ。──素股プレイがしてみたいと。私はその願いを叶えているだけ。それ以上でもそれ以下でもない」
「アーロンの馬鹿……! 意地悪!」
 突きつけられた言葉にそうとしか返せない。
 アーロンがニッと唇の端を吊り上げた。
「お褒めにあずかり光栄だ」
「褒めてな……ふあっ……あっ」
 ゆるゆると肉棒が再び動き始める。陰核を亀頭で突かれるのは震えるほど気持ちいいけれど、やっぱり達するまでには至らなかった。
 足りない。全然足りない。
 満たされなさが、まるで拷問のように感じた。
 ──こんなことならアーロンが望んでいるからって『素股プレイがしたい』なんて言うんじゃなかった。
「夜はまだこれからだ。たっぷり楽しめるな、スフィア。さあ、太股にもっと力を込めてくれ」
 アーロンが淫靡に笑う。
 甘すぎる責め苦を受け続けながら、私は決定的な刺激をもらえないまま、次の日の朝を迎えるのだった。

 

 

 

 私には夫がいる。
 愛し愛され、思い合い、一生を共にすると約束した夫が。
 彼の名前は、アーロン・ラインヴィリア。
 二十一歳にして若き公爵家当主。城では、財務関係を一手に引き受けている今をときめくやり手公爵である。
 その容貌は絵物語から抜け出てきたのではないかと噂されるほど麗しく、社交界でも一、二を争うくらい女性たちに人気がある。
 そんな彼と私がどうして出会い、恋に落ち、結婚に至ったのか。
 話は、一年ほど前まで遡る。
 父と付き合いがあるギルティ侯爵家。私はその食事会に当日いきなり父と一緒に参加することになった。
 それが全ての始まり。
 後に愛しの旦那様になる彼との出会いがあることなど、その時の私は知るよしもなかった──。

◇◇◇

「はあ……」
 馬車の中、溜息を吐く私を父が困ったような顔で見ている。それに気づいた私は、多少無理やりではあったが笑みを浮かべた。
「ごめんなさい、お父様。少し気分が優れなくて」
「すまないね。お前に面倒を掛けてしまって」
「いいえ。仕方ないことですから。食事会、頑張ります」
 父の言葉に私は静かに首を横に振った。
 舗装の悪い道を走っているのか、馬車がガタガタと揺れる。
 本来なら今日の食事会にはパートナーとして母が出席する予定だったのだ。だが母は昨夜から熱を出し、現在も寝込んでいる。幸いただの風邪で大したことはないようだが、さすがに食事会には参加できないので、急遽娘である私が駆り出されたというわけだった。
「ギルティ侯爵家のお招きでしょう? きっと大物貴族がたくさん参加していらっしゃるのよね。そんな中、変な失敗をしてしまわないか心配なだけだから気にしないで下さい」
 今回招待状をもらったギルティ侯爵家の現当主は同じく侯爵である父の古い知り合いで、顔が広いことでも有名だった。
 王族や公爵家など、様々なところに伝手を持っている。だからこそ父も彼とは仲良くしておきたいのだろうが、今日の食事会でどんな大物がくるのかと考えるだけで胃が痛かった。
 王子だろうか、それとも最近、成人したという王女?
 誰が来ようがストレス負荷が尋常でないことに変わりない。
「……参考までに、どなたが参加するかお聞きしても?」
「それは私も聞いていないんだ。すまないね」
「……」
 心の準備さえさせてもらえないのかと絶望した。
 私の顔色を見た父が苦笑する。
「大丈夫だよ。侯爵は優しい方だし。それに参加者がどなたなのかは知らないが、少人数の集まりだと聞いているから」
「そ、そうですか」
 父が私の緊張を解そうと慰めの言葉を口にする。それに曖昧に笑うことで答えた。
 少人数。それならまだマシかもしれない……いや、やっぱり大人数の方が良かった。
 人数が多ければ、他に気を取られて私に気づくような人も殆どいないと期待できるからだ。
 視線を落とす。自分が今日着ているドレスが目に入り、また溜息を吐きそうになった。
 流線型のラインが美しい薄い青色のそれは、普段参加するような夜会では絶対に着ない贅をこらしたものだ。次に開かれるお城での舞踏会用にと父が張り切って作らせていたドレスで、父の命令とはいえ、まさか今日着ることになるとは思わなかった。
 それに──と首元に触れる。固く冷たい感触があった。
 首元のペンダントは母から借り受けたもの。私の代わりにお願いと託された大粒ダイヤのペンダントは、昔母が父からもらった宝物だと聞いている。
 これだけの装備で挑む食事会。きっと大物揃いなのだろう。想像しただけでも恐ろしかった。
「先に謝っておきますね。失敗したらごめんなさい」
 頑張るつもりではあるが、しくじらないとは言い切れない。緊張に身を固くして謝罪の言葉を紡ぐ私の頭を、正面の席に座った父が手を伸ばし、撫でようとした。
 それを紙一重で避ける。キッと父を睨んだ。
「お父様。髪型が崩れます。不用意に触らないで下さい」
「おっと、すまない」
 私の真剣な言葉に父も慌てて手を引っ込めた。
「……もう」
 慰めようとしてくれたのは分かっているが、今日は髪を結い上げて髪飾りを付けているので触れられたくないのだ。
 車輪がカラカラと回る音だけが響く。
 偉い人しか集まらない食事会など、億劫な気持ちにしかならなかった。

◇◇◇

「ようこそいらっしゃいました。どうぞ今日はゆっくりしていって下さい。天気がいいので食事会は外でしようと思っているのですよ」
 笑顔のギルティ侯爵に迎えられ、私たちは侯爵邸の庭へと招かれた。
 ギルティ侯爵は父より十歳年上と聞いていたが、若々しく好感の持てる印象だ。そのことにホッとしながらも、一体、どんな大物が待ち構えているのだろうとドキドキしながら食事会が開催されるという庭へ向かう。
 最悪、王族が出てきても動揺しないぞと覚悟を決めて庭に足を踏み入れると、そこにはふたりの成人男性がいた。
 ひとりはギルティ侯爵によく似た風貌。黒を基調としたジュストコールを着ている。おそらくは侯爵の息子だろう。
 もうひとり、背の高いオールバックの青年がいた。際だって美しい容貌が目を引く。
 心持ち吊り上がった切れ長の碧の瞳。黄金を溶かし込んだような髪は太陽に照らされ、煌めいていた。まるで彼自身が輝きを放っているかのようだ。前髪をわざと少し垂らしているのが、とても似合っている。
 青と金の細身のジュストコールに身を包んだ彼は、その場に佇んでいるだけなのに酷く目立った。
 プライドが高そうな、一歩間違えれば高慢にも見える表情。その瞳には深い理知の輝きがあり、彼が凡庸とはかけ離れたところにいることが一目で分かった。
「あ……」
 偶然だが、バッチリ目が合ってしまった。
 青年が驚いたような顔で凝視してきたが、私は不自然でない動きで視線を外し、周りを見ることにした。
 他の参加者はどこにいるのだろうと思ったのだが、他に人は見当たらなかった。
「あら?」
 ──まさか、これで全員?
 予想外である。
 少人数と言っても、もっと客がいるものだと勝手に思い込んでいた。それともまだ全員集まっていないのだろうか。
 首を傾げていると、ギルティ侯爵が楽しげに笑った。
「驚きましたか? 今日は五人だけでの食事会ですから、気を張る必要はありませんよ。前々からラインヴィリア公爵を紹介して欲しいとあなたのお父様に頼まれておりましてね。彼は息子の古い友人なので、その伝手で今日の手はずを整えたと、そういうわけなんです」
「そ、そうなのですか……」
 侯爵の説明に頷きながらも父を見る。聞かされていなかったのだろう。父も驚いた顔をしていた。
「確かに紹介して欲しいと頼みはしましたが……まさか本当に呼んでくれるとは……」
 その父によると、ラインヴィリア公爵は一年ほど前、爵位を継いだばかりの新米公爵らしい。計算や数学が得意で、若いながらも国王に信頼されている将来有望な人物なのだとか。
 父としてはなんとか早めに関係を作っておきたい人物。そこで顔が広いギルティ侯爵に紹介を頼んでいたという話だった。
「君を驚かせようと思って、今まで言わなかったんですよ。びっくりしましたか?」
「ええ、とても驚きました……!」
 悪戯っ子のような顔でネタばらしをするギルティ侯爵。父は目を瞬かせ、だけどもとても嬉しそうな顔をしていた。
「まさかあなたの息子の友人だったとは」
「世間は意外と狭いんですよ。さあ、あなた方を紹介しましょう!」
 にこにこと笑いながら、ギルティ侯爵が私たちを促す。父と一緒に歩き出しながら、私は先ほどの青年をチラリと見た。
 黒いクラヴァットの結び方が実にお洒落だ。ウェストコートはマナーに則り、一番下のボタンを外している。靴の先端は尖っていて、今流行の形だった。上品に仕上げているのに、ものすごくセンスが良い。
 ──ラインヴィリア公爵って、お父様は言ってらしたわ。
 若くして爵位を継いだ公爵家当主。
 やっぱりとても美しい顔立ちをしている。形のいい額に見惚れた。筋の通った鼻の形と頬骨のラインが実に私好みである。意志の強そうな眉の形もいい。雰囲気に賢さが滲み出ているし、美と知、そして権力をも兼ね備えた彼は、夜会ではさぞ人気なのだろう。
 私が夜会に顔を出すようになったのは、つい最近のことなのでよくは知らないが(成人したのが先月だったのだ)、今度誰かに聞いてみるのもいいかもしれない。
 ギルティ侯爵に連れられ、彼らのもとへ行く。父は嬉しげにラインヴィリア公爵に挨拶していた。公爵も笑顔で父に応えている。
 笑うとプライドの高そうな印象が消え、代わりに柔らかい雰囲気が出る。
 きっと高い矜持を持つ、だけども心根は優しい人なのだろう。
 声は低音で硬質。いつまでも聞いていたいと思える心地よさだった。
「それで……そちらが」
「娘のスフィアです。あなたのふたつ下になります」
 父に紹介され、私は公爵に向かって正式なお辞儀をした。
「初めまして。スフィア・バルデンヴォルドです。本日はわざわざありがとうございます」
「アーロン・ラインヴィリアです。いいえ、こちらこそあなたのような美しい方に会えるとは思っていなかったので望外の喜びです。是非、この機会に仲良くしていただければ」
「まあ、ありがとうございます」
 誉れ高い公爵ともなれば、社交辞令も得意なのだろう。
 彼の口から紡がれる快い褒め言葉を、私は有り難く受け取った。
 視線が合う。次の瞬間、彼は柔らかく目を細め、微笑みかけてきた。
「本当に美しい。あなたに会えただけでも、今日、ここに来て良かったと本気で思います」
「……どうも」
 何度も褒める必要はないのにと思いつつ、こちらももう一度お礼を言う。
 侯爵の息子であるフォルマとも挨拶を交わし、その後は予定していた通り、皆で食事を取った。
 食事中、何度か公爵と目が合い、首を傾げたが、彼はニコニコと笑っているだけで特に話し掛けてきたりはしなかった。
 さしたる問題もなく、食事会が終わる。父は終始満足そうだったし、私も変なミスをすることもなかった。何事もなく終わって良かったと安堵していると、ラインヴィリア公爵が声を掛けてきた。
「あの……」
「はい?」
 返事をしつつ、視線は父を探す。父はギルティ侯爵と話しているようでこちらには気づいていない。もしかして父に何か伝言でもあるのだろうか。そう思った私は公爵に言った。
「お父様にご用ですか?」
「いえ、あなたに話があって」
「私に、ですか?」
 予想外の返答に驚くも、公爵は頷き私に言った。
「その……あちらで少し話しませんか。ここではちょっと……」
 緊張した面持ちで庭の奥に目を向ける彼。不思議に思いながらも私は了承の返事をした。
「……構いませんけど」
 妙な人なら絶対に頷かなかったが、相手は身元もはっきりしているし、父が紹介して欲しいと望むような人物だ。
 首肯すると、彼はホッとしたような顔をして、私に手を差し出してきた。
 エスコートしてくれるのだと理解し、己の手を乗せる。ふたりで歩いていると、一部始終を見ていたフォルマが笑いながらひらひらと手を振った。
「父上と侯爵様には君たちは庭を散歩しに行ったとでも言っておいてあげますよ。せいぜい上手くやって下さいね、アーロン」
「ああ、助かる」
 ──? 何が助かるのかしら。
 上手くやれとか、助かるとか。
 疑問に思いつつも、公爵に連れられ、皆から少し離れた場所に行く。
 完全にふたりきりになるのはさすがに困ると思っていたが、その辺りは考慮してくれたらしく、彼はギリギリ父達の姿が見える場所で止まった。
「……ええと、それで話というのは?」
 初対面の男性とふたりきりで話すのは、慣れていないせいかやはりかなりの緊張を伴う。
 用事があるのならさっさと済ませて欲しいと思いこちらから話を切り出すと、彼は私の手を離し、ひとり分ほどの距離を空けてからこちらに向いた。
 近くだからか、余計に彼が綺麗な人だということがよく分かる。
「その……スフィア嬢」
「はい」
 返事をすると、彼は何故か深呼吸をし、息を整え始めた。自覚があるのかは分からないが、やたらと前髪を掻き上げている。乱れた前髪が何本か零れ落ち、眉に掛かった。
「?」
 何をしているのだろう。不思議に思いつつも大人しく待つ。やがて彼は妙に熱量の籠もった声で私に言った。
「……どうやら私はあなたに一目惚れしてしまったみたいなのです。スフィア嬢。どうか私と結婚を前提に付き合ってはもらえませんか」
「え?」
 考えてもいなかった話に目を瞬かせた。

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