その聖女、悪魔につき 絶倫勇者は唯一無二の深愛に囚われる 3
第三話
アダンの家は森の入口にある丸木で作られた頑丈そうな平屋だった。なるほど、家の外からも苦しむ病人の声が聞こえてくる。
扉を開けて中へ入れば、更に大きくなるその苦痛に満ちた声に、エリスは眉をひそめた。争いの咆哮には猛るが、死期の近い病人のうめき声はただただ不快である。
「親父、帰ったよ。旅の修道女を連れて来た」
「く、うう、アダン……し、しかし、俺は……」
「どうにもならないよな。わかってる。ただ、この人が親父を救いたいんだそうだ」
エリスは病人を見てすぐに、彼がすでに人の魂を狩る兄弟の手にかかっているのがわかった。
落ちくぼんだ目、苦悶の汗が流れる土色の皮膚。骨に皮が乗るばかりの痩せさらばえた体には、死の象徴であるタナトスの刻印が浮いている。
(こうなると、この人間は死を待つばかり……。しかし、この苦痛を和らげてやるくらいならば私にもできよう)
他者を救った経験などないエリスである。しかし、不愉快なこの音を鎮める手段は知っていた。
エリスはそっと病人の寝台に歩み寄り、その手を握り、口を開いた。
喉からあふれるのは、歌だ。
兄弟に眠りの悪魔がいる。彼と血を分け合うエリスには、その能力の一端を使役することもできた。要するに真似事だが、甚大な魔力を持つエリスには造作もなく本物に似せた術を繰り出すことが可能だったのだ。
「こ……これ、は……」
病人のうめき声が止み、その声は恍惚としてすらいる。驚きに目を見開き、信じられないというような顔をしてエリスを見つめる。次第にその全身の強張りが解け、ゆったりと寝台に埋もれてゆく。
エリスは歌った。眠りへと誘う歌を。
苦痛を感じずに済む、深い深い眠りへと病人を沈ませる、甘い歌声であった。優しく深く、穏やかな青い海原に揺曳するような、天鵝絨のように艷やかで絹のようになめらかな響きであった。
言葉はどこの言語でもない。古い魔界の調べだ。声で直接頭の内部へ、そして握った手の皮膚から体の内側へ。
それは強力な魔力。呪文である。抗う術のない人間は、悪魔の術中に嵌まるしかない。
「あぁ……神よ……」
病人は最後にそう呟いたきり、瞼を閉じ、安らかな寝息を立て始める。
神か、とエリスは秘かに唇の端を持ち上げた。お前を苦痛から解放したのは悪魔だというのに、それも知らずに神の名を呼ぶか、と。
真実を知らずにいた方が幸せなこともある。無知は心を救うのだ。
「眠った……のか」
背後で棒立ちになっているアダンが、呆気にとられた様子で呟く。エリスは振り返り、にっこりと微笑んだ。
「ええ。苦痛の届かない、深い眠りへと誘いました」
「そんな……なぜ、そんなことができる。エリス、あなたは一体」
「すべて神のご慈悲ですわ。神の言葉を、歌を、私はただ聞いてその通りにしただけですもの」
青年は信じられないものを見るように、眠る父を見つめた。その顔に触れ、生きていることを確かめると、ほうと大きなため息をつく。
「こんなに安らかな親父の顔を見るのは、何年ぶりのことだろう」
「お父上だけでなく、あなたもずっと苦しんでおられたでしょう、アダン」
痛みをこらえるように細められた緑玉の瞳がエリスを見つめる。
悪魔には人の記憶が見える。歴史が見える。冥界ゲヘナに近い悪魔ほど魂を視る力は大きくなる。ゲヘナに住まう者はその前世すら見えるほどだという。
アダンの通ってきた道がどのようなものだったか、今エリスは手に取るようにわかるのだ。
それは、アダンがその心をエリスに開いた証だった。
堅固な鎧を纏ったその魂は普通の状態では見通せない。だが、懐柔するか誘惑するか屈服させるか、何らかの方法でその魂を吸い寄せたときに、辿ってきた旅路が見えるのだ。
「ありがとう、エリス。どれだけ感謝しても足りない」
「いいえ、私は小さな存在です。未熟者ゆえに神の言葉をすべて理解はできません。眠らせることはできても、お父上の病を治すことはできないのですから」
「十分だ。十分、親父はこの世の苦痛を味わった。安らかな場所へ旅立つ権利がある。もう、病に虐げられなくてもいいんだ」
青年は安らかに眠る父の顔を撫で続けた。その目には涙が光っている。
「親父は腕のいい木こりで、大工でもあった。この家も親父が自分で作ったんだ。ずっと健康そのものだったのに、病でみるみる内に痩せ細って、ついには起き上がれなくなった。母親は俺が小さい頃に死んじまって、男手ひとつで育ててくれたんだ。その親父が苦しんでいるっていうのに、俺は何にもできないで」
「ご立派なお父上ですね。そして、お父上もあなたを誇りに思っていたはずですよ」
「誇りなもんか。俺は……図体だけでかい、ただの役立たずの、臆病者だ」
なぜアダンがこんなことを言うのか、彼の過去を見たエリスには理解できる。
(臆病者のアダン……。こんなにも猛き魂を持ちながら、あなたはそう呼ばれていた)
五年前、病に倒れた父の代わりに、日々の糧を得るため兵士に志願したアダン。当時わずか十七。村にいた老兵に剣を習っており、持ち前の膂力と敏捷さでその腕前はお墨付きだった。父親は息子の戦死を恐れ長らく反対していたが、アダンは自分の力を試してみたかった。当時国の命令で、各地の村々から何人か志願兵を送り出さねばならなかった。アダンはその一人として発ったのだ。
最初の戦場は隣の大国、ジェット王国の苛烈な攻撃の果てに、ほぼ壊滅状態となった悲惨なものだった。
平民のアダンは肉の盾として最前線に送られたが、他の同胞らを見捨て一人で逃げ帰った。この戦に参加した兵士はほとんど死んだというのに、ほぼ無傷のまま戻って来たアダンは、村に他に数人いた志願兵の若者たちすべて死んだ中、戦いもせず逃走した臆病者として後ろ指を指されるようになったのだ。
(そうではない。元々勝てぬ戦だった。敵は最新の兵器を持ち訓練された兵士たちがいる。こちらは古い兵器に臆病風に吹かれた兵士たち。寄せ集めの志願兵を使い捨てにし被害を最小限にしようという、初めから敗北を想定したものだった。アダンが生きて帰って来たのは、その尋常ならざる敏捷力で敵の攻撃を回避したため。他は為す術なくただ死んだ。助けることもできず、ただ自分一人が生き延びるだけで精一杯だったのね)
病が重くなるばかりの唯一の肉親。臆病者と謗られ内に籠もるようになり、自給自足の生活をしながら病人を介抱する毎日に埋没した。
貧しい村では皆自分たちのことに必死で、この村はずれにある家を訪れる者はいない。父の友人や知人も、途切れぬ苦悶のうめき声に恐れをなして近寄らなくなってしまった。
次第に、アダンは若くして世捨て人のようになった。病身の父を世話しながら、俗世に興味も持たず、ただただ、生きていた。父の苦痛の声を聞き、戦場での己の心の痛みを思い出し、もう何にも傷つけられたくはないと自身を隠して日々を過ごしていたのだ。
(なんともったいないこと。あなたの魂は戦いを求めている。勝利を求めている。なのに、あなたはそれに気づいていない)
エリスは口惜しさに身震いするようだった。この猛る魂に惹かれてここまでやって来たのだ。しかしその人間は己の内側を見まいとし、息を潜めるようにして暮らしている。こんな損失が許されていいはずがない。
しかし、この青年の魂はガードが固そうだ。まるで堅固な山城のように魂の周りに城壁を巡らせ、何も受けつけまいとしている。
同胞の悪魔ならば魂にこんな鎧は纏わない。彼らの本性は常に剥き出しにされている。神々や天使も同様だろう。だからエリスが術をかけようと思えば容易にできた。
しかし、アダンの魂は頑なな殻に守られ、魔力が届かない。人間の魂を解放したことなどないエリスは内心困惑していた。
(でも、却ってやり甲斐があるわ。遥々人間界までやって来たのだから、じっくり楽しまなくちゃ。年がら年中争っている魔界に退屈したのだもの。この怠惰な村をまずは変えてやる。そしてこの男を丹精込めて育てるのよ)
さてどういう風に暴れてやろうか。怠け者の村人たちを戦わせて村ひとつ自滅させようか。後に死体の折り重なる村を発見し、ここで一体何があったのかと人々は語り合うだろう。争いの悪魔エリスの存在に勘づく者もいるかもしれない。
血なまぐさい想像に恍惚としていたエリスを、アダンの呟きが現実に引き戻した。
「それにしても……よく眠っている。あんなに苦しんでいたのに。奇跡だ……エリスが奇跡を起こしてくれたんだよ、親父」
アダンの奇跡という言葉は、エリスの肉体が一瞬おびただしい毒液に晒されるような苦痛と麻痺をもたらした。しかし次の瞬間には、全身が熱くなるほどの興奮を覚えたのだ。
奇跡とは通常神の行いを指す言葉。聖人や聖女を通じて神がもたらす超自然の恩恵である。
(私の魔術が『奇跡』? 悪魔が『奇跡』を行うですって? ああ、なんておぞましく、なんて心地よい響きなんでしょう!)
行う者が神であろうと悪魔であろうと、人間にとって信じ難いことを成せば奇跡と呼ばれる。それに気づいたエリスは痛快な作戦を思いついた。
(そうだ。人間に私を聖女と呼ばせるのはどうだろう。奇跡を起こす、神の代弁者たる聖なる女。誰も私が悪魔だとは気づかない。争いの悪魔の力を使って一見人々の心をよい方向へ転ばせてやれば、いずれ人々は私を奇跡を起こす者、神の言葉を伝える者として喧伝するようになるだろう)
人にとって災いでしかない悪魔であるエリスが、神の遣いと信じられ人間たちに崇められる。これほど面白い、楽しいことがあるだろうか。
それならば、村を自滅させるアイディアはやめよう。反対に、村を栄えさせるのだ。無気力で貧しい村を聖女の奇跡が蘇らせる。聖女エリスの噂は瞬く間に広がるだろう。
(いい、このアイディアはいいわ。最高。そうと決まれば、聖女らしくこの村を変えなくちゃいけない。どんな風に人間たちを騙してやろう?)
そうだ、アダンの父を眠らせたように、すべてを歌で変えてみるのはどうだろう。歌に魔力を乗せ、それがどれほど人間に効くのかも試してみたい。眠りの魔術は自分本来のものではなかったために、方法を模索する中で呪文を歌に変えてみたが、闘争心を起こさせるためならば念じるだけで可能だ。しかし、ここで歌に乗せてみた場合の効果も見てみたかった。
「アダン、私はしばらくこの村に滞在しようと思います。もっとたくさんの人々を救いたいのです」
「眠らせる他にも、何かできるのか」
「ええ。実を言うと、先ほどのようなことはあまりしたことがなかったんです。私はもっと、人を元気にさせるようなことが得意でして」
(元気過ぎて殺し合いをするほどにね)
エリスの中には大まかにふたつのまったく異なる未来が存在した。
ひとつは悪魔らしく人々を殺し合わせてこの村を潰してしまう未来。もうひとつは、人々に活気を与え、この陰湿で辛気臭い我慢ならない空気を変える未来だ。
しかしエリスは聖女になることにしたので、後者を選択した。村人たちは命拾いをしたのである。
「人を元気にさせる?」
ふ、とアダンの頬に微かな笑みがのぼる。
エリスはこの青年が笑うところを初めて見た。端整な顔が僅かに崩れて、何とも無垢な、幼い顔になった。その笑顔を見て、なぜか胸の奥がきゅっと絞られるような感覚になる。
(? 何かしら、この感じは)
慣れない種類の歌を歌ったからだろうか。過去にこの感覚を体験したことはなく、エリスはやや不審に思ったが、体の不調ではないようなので捨て置いた。
「どうするんだ。大道芸でもして笑わせるのか」
「似たようなものかもしれません。見たところ、この村の人々は元気がないようでしたので、まず応援して盛り立ててさしあげられればと」
「エリスの応援ならば効果がありそうだ。それを見守るのも面白そうだな」
どんな応援を想像したのか、アダンの顔が笑み崩れる。しかし、それはすぐに元の憂いを帯びた表情に戻った。
「しかし、俺はまだ何の礼もできていない。あなたを助けられるようなことができればいいが」
「それなら、もっと元気になってくださいませ」
エリスはじっとアダンを見上げる。
「アダン、あなたは臆病者でも何でもない。とても勇敢な兵士です。私はそれを知っています」
「エリス……」
「いつか、その力で……大きなことができる人です」
すべてを破壊して欲しいのだ。争っても争っても、飽くことなく戦いに赴くその闘争心。類まれなその炎を宿した魂を持つ青年、アダン。
今はまだ雌伏のとき。けれどいずれ解き放ってみせる。
エリスは柔和な微笑の裏で、尽きることのない熱い欲望を燃やしていた。早速この世界での楽しみを見つけた。
この青年の魂を解放する。
それによって巻き起こる嵐がどれほどのものか見てみたい。
「それで……まずはこの村の教会に伺おうと思うのですが、あなたは教会をよく思っていませんでしたね、アダン。なぜなのですか」
教会と口にすると、汚らわしいものに触れたかのように青年の眉がひそめられる。よほど聞きたくない言葉らしい。
「関わらない方がいい、と言いたいが……親父が世話になったし、俺が知っていることはすべて伝えておいた方がよさそうだ」
「尖塔は遠くからでも見えましたよ。あそこでしょう?」
「ああ。だが、教会など見せかけだ。併設されている家で孤児院をやっているが、なんてことはない、あそこは子どもを売るための場所なんだ。村中皆が知っている」
人身売買か。古来から人間が人間を売り買いすることは知っていたが、まさか神を敬う場所でそれが行われているとは、人間も味なことをするではないか。
などと感心する心は隠し、信じられないというように手で口元を覆う。
「まあ、なんという……。知っているのに、皆さん何もしないのですか。この村は大きくないようですから、子どもたちだって皆顔見知りでしょうに」
「どうにもできないからな。自分らで引き取って育てられるほど裕福な奴もここにはいない。俺も、それを知ったときにはすでに親父がこの有り様で、その上戦場から引き上げて以来、恥ずかしい話だが、人と関わることを避けていた。下手に教会に楯突けば異端者として攻撃される。俺がいなくなれば病気の親父を見てくれる奴は誰もいない」
「けれど、子どもが売られてしまえば……奴隷になるということなのでしょうか」
「そうなるかもしれないし、もっとひどいところに売られるかもしれない。運がよければ、まっとうな養父母に出会える可能性も、まあなくはないだろう。教会は様々な理由で親をなくした子どもたちを引き取って育てているが、俺はあそこに半年以上いた子どもを一人も見たことがない。さっさと売り払われるんだ。育てるにも金がかかるからな。元手のかからない、いい商売なんだろうよ」
確かにそうだ。親を失った子どもは何の後ろ盾もなく無力で、抗う知識も力もない、優良な商品なのだろう。
「けれど、神聖な場所でそのような行為……皆さんご存じということは、この村を束ねる方もなのですか。立場のある方ならば、教会の犯罪にも立ち向かえるのでは」
「村長も共犯だ。売る先を探してくるのはあいつだからな。教会の神父と村長が結託してるもんだから、誰も何も言えない。たまにたまりかねて直訴する奴もいるし、一度子どもたちを皆逃がそうとした奴もいる。どちらも、その後姿を見ない」
話がどんどん不穏な濃度を増してゆく。もしかすると、その村長と神父は人間を弄ぶ悪魔なのではないかとも思うが、ただの悪人どもだろう。人間は悪魔のような力を持たないために、却ってより陰惨な行いに手を染めることもある。
アダンは沈んだ目をしてエリスを見る。村の暗部を漏らしてしまったことを、どこか後悔している様子だ。
「だから、エリス。ここまで話したが、あなたも何も知らない顔をしていた方がいい。できればすぐにでもここを出て、どこか他の土地の人々を元気にしてやってくれ」
「いいえ、私はここにおります。アダン、話してくださってありがとう。村の事情はわかりました。村の権力と富をそのお二方が握っている……しかも教会でそのような……神を冒涜するおぞましい行為です」
悪魔は富にも権力にも興味はないが、それらに執着する人間の浅ましい魂は大好物だ。思わず舌なめずりしてしまいそうになるのをなんとかこらえ、さてどんな風に料理してやろうかと、エリスは楽しい想像に胸を膨らませた。
「どうしても教会へ行くというのなら、俺がついていこう」
「まあ。護衛をしてくださるのですか」
「ああ。だが……あそこへ行かずとも村人に接触することは可能だろう。あなたがこの村で成したいことは十分できるはずだ」
「それはそうなのですが」
「旅先ではその土地の教会に挨拶する倣いがあるのかもしれないが、さっきも話した通り、ここの教会は普通のものではない。むしろ行かないことが神の意に添うのではないか」
朴訥としている印象があったが、なかなか説得力のあることを言う。興味深いのでぜひ乗り込みたい気持ちはあるけれど、メインディッシュは後にとっておいてもいいだろう。
それに、エリスの第一の目的はアダンの魂だ。この村はエリスを聖女にするための舞台でしかない。
「では、少し考えてみます。ひとまず宿をとりたいと思うのですが、案内してくださいますか。アダン」
「村には宿がない。もしよければ、この家の部屋で寝泊まりしてくれ。今となってはほとんど使わないが、客人用の部屋がある。鍵もかかる部屋だ。安心して欲しい」
「まあ、よろしいのですか。けれど、そのようなご迷惑は」
「いや、父を苦しみから救ってくれたんだ。まだ足りないほどだが、今俺にできることといえばこれくらいだからな」
遠慮しつつも心の中で小躍りするエリスである。これで随分と仕事がしやすくなった。長い間エリスの魔力に触れていれば、頑なに防御した魂もその本性を取り戻すはず。村人を元気にするという建前があるので、鼓舞の歌を繰り返し聞かせることもできるだろう。
(人間の最も面白い点は成長するということ。悪魔や天使のように生まれつきの力を変えようもなくヒエラルキーが厳然と存在している世界とは違う。だから私はつまらない人間がどこまで変わることができるのかも見てみたい。魔界にはなかったものが見たいのよ)
要はエリス自身が楽しめるかどうかだ。
悪魔は人間のことをいたずらを仕掛ける玩具か捕食対象としてしか見ず、天使や神はか弱き愚かな存在として教えを垂れ戒めようとする。人間とはなんとも脆弱な生き物だが、他の世界にはない成長という可能性を持っている。エリスはそれを自分で成してみたかった。
「それでは、お世話になることにいたします。ありがとう、アダン」
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