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絶倫溺愛 白銀の王女と黒狼王子

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書籍紹介

ほしいのは昔も今もあなただけ

日焼けした肌、凜々しい顔立ち、優しく落ち着いた物腰。王女シェリアの想い人は元従僕のラウド。騎士隊長となり、さらに精悍になった彼にときめきが止まらない。自らキスをねだれば熱い抱擁を返されて。「あなたをもっと感じたい」器用な指で胸を弄られ、濡れた蕾をとろとろになるまで愛撫され……。結婚の約束をすると王太子の兄に反対されるけれど、ラウドは実は王子様で……!?

ジャンル:
西洋 | ファンタジー
キャラ属性:
王子・王族・貴族
シチュエーション:
幼馴染・初恋の人 | 甘々・溺愛
登場人物紹介

ラウド

遠く南の国から来て、縁あってシェリアの従僕として過ごす。浅黒い肌、黒い髪と黒い瞳を持ち、凛々しい青年へと成長し……。

シェリア

ブランシェール王国の王女。兄デールとともに『双水晶』と称される美貌をもつ。ラウドが従僕になって幸せな日々を送っていたけれど……。

立ち読み

 大陸の北方にあるブランシェール王国。
 真っ白な壁を持つ王城が高台にそびえ立ち、銀色の屋根が光を反射している。その美しい姿は、王都のどこからでも望むことができた。
 城の中にある大広間では、王女のシェリア・アン・ブランシェールが七歳になった祝いの宴が開かれていた。
 大広間には王国の大臣や貴族たちが居並び、彼らの夫人や子息、令嬢たちも招待されている。華やかな衣装を纏った彼らは宮廷楽士たちの演奏に合わせてダンスをし、談笑に興じていた。
「シェリア王女も七歳になられたか。そろそろご結婚相手の候補を考えてもよいお年頃じゃな」
 国王のルース四世の隣にいる小さな王女を見て、大臣の一人である初老の貴族がつぶやいた。
 壇上に立つ王女は、銀色の髪と青い瞳を持ち、艶やかな白い肌とピンク色の唇をしている。顔立ちがとてもかわいらしく、まるで完璧に作られたお人形のようだと国内外で評判になっていた。
「適齢の息子を持つ貴族や大臣たちの争いが、過熱しそうですな」
 老貴族の隣に立つ小太りの貴族が返す。
「王女が生まれてすぐから、遊び相手や護衛を希望する者が引きも切らないからのう」
 老貴族が嬉しそうな表情で目を細める。まるで自分の孫娘を見ているような気分なのだろう。
「外国から妃にという話も来ているそうですぞ」
「まあ、いずれ良い相手を陛下が決めてくださるだろう」
 老貴族が小太りの貴族にうなずきながら言った。
「そうですな。それより、兄君であらせられるデール王子のお相手が心配だ。いずれ国王になられるのですから、未来の王妃に相応しい候補を募らなくてはなりません」
 小太りな貴族は深刻な表情を浮かべる。
「そうじゃのう。王太子妃はわしら大臣たちが選ぶ決まりになっておるが、デールさまは好みが難しいからのう」
 シェリアに向けた視線とは違い、厳しい目を向けていた。
「いつもお近くに、王国一美しい妹王女さまがいらっしゃいますからね」
「デールさまは性格が激しい面もおありなので、簡単にはいかぬじゃろうな」
 二人はため息をつきながら国王のいる檀上へ顔を向けた。銀色の髪を持つ王子と王女が、国王の隣で笑っている。
 美麗な王子と可憐な王女は二歳違いだが双子のように似ていて、ブランシェールの双水晶と呼ばれて王国中の人々から愛されていた。とはいえ、兄のデールはやんちゃで我儘、妹のシェリアは控え目で努力家と、性格は真逆である。
「殿下は将来、国を治めるお立場ですから、それなりに強い部分が必要ではありますが、好き嫌いがお強いのがどうも……」
 王太子になるための勉強や鍛錬で、苦手なものを放り出してしまう傾向にあると、太った貴族は困った顔で訴えた。
「そうじゃのう。王太子となることは決まっておるのじゃから、もう少し自覚をお持ちになられてもいいかもしれないのう」
「お二人を合わせると、ちょうどよいのですが……」
 九歳のデール王子は国王の嫡子らしく胸を張り、自信たっぷりな笑顔で王女を見下ろしている。二歳年下のシェリア王女は、尊敬のまなざしで兄王子を見上げていた。
「まあ、王太子になられる三年後には、殿下のお妃候補選びも進み、それなりに自覚を持たれることじゃろう。王女さまもいずれ有力な貴族の子弟か大国の王子との縁談が決まるはずじゃ。なあに、焦ることはない。この国には二人も跡継ぎがいるんじゃ、それだけで十分ではないか」
 老貴族がふぁふぁふぁと笑う。
「そうですな。後継ぎがいらっしゃることがなによりです。十年前のあの時に、ルース四世陛下が神官職を辞して還俗してくださらなかったら、ブランシェール王国はどうなっていたやら」
 昔を思い出して、小太りの貴族が目を閉じた。
「……十年になるのか。今はデール王子さまとシェリア王女さまがいらっしゃる。ブランシェール王国の未来にもう不安はないのう」
「ほんに……」
 二人は大きくうなずき合った。
 その時……。
「おや、あれは宰相のサバスか?」
 大広間に、宰相が顔を引き攣らせて入ってきた。入口から足早に大広間を突っ切り、国王のいる方へ向かっている。
「執務服のままですなあ」
「正装もせずに来るとはけしからん」
 老貴族が咎めるように顔を顰めた。
「今宵の宴には、宰相は出席せずに政務をなさると聞いていましたが、何か起きたのでしょうか」
 尋常ではない様子で歩く宰相を、大広間にいる者たちも興味深げに見ている。
 宴にそぐわぬ地味な灰色の執務服を纏った宰相は、肩まで伸びた白髪交じりの髪を揺らしながら、国王のいる壇上へ登っていく。眉間に深いしわを刻み、深刻な表情で国王になにごとか耳打ちをした。
「なんだと?」
 というふうに国王の唇が動く。そして怪訝な表情を浮かべると、国王は視線を宰相から大広間へと移した。
 ほぼ同時に、大広間の入口付近からざわめきが起こる。
 ダンスをしていた者たちの動きが止まった。宮廷楽士たちも演奏をやめてしまい、皆の視線が一斉に入口に向けられる。
「あれは……?」
「何者じゃ?」
 老貴族が首を伸ばす。
 少年がひとり、大広間に入ってきていた。
 身体に青色の布を巻き付けていて、腕と胸が露わになっていた。ブランシェールでは見たことのない服を纏い、大広間の中央を歩いている。
 その場にいた者を驚かせたのは、少年の服装だけではない。彼は漆黒の髪と小麦色の肌をしていて、きりっとした眉の下に黒曜石のような瞳を持っている。強烈な南国の光を思わせる容姿をしていたからだ。
 明るい色の髪と白い肌の人々で構成されているブランシェールで、少年の容姿は異様に目立つ。
「今日は外国の賓客も招待していたかのう?」
 老貴族が小声で小太りの貴族に問いかける。
「いいえ、王女さまのご生誕のお祝いですから国内だけのはず。だから宰相も欠席なさっていたのですし……。それに、もし招待していたとしても、あのような地域の者を呼ばれるとは思えません」
 少年は遠い南方の国の者に違いないと、小太りの貴族が答えた。
 驚きの視線とざわめきの中、少年は黒髪をなびかせて歩いていく。その風貌は年若くても堂々としており、見る者を圧倒する。
 彼は国王の前まで来ると、すっと片膝をついた。
「お初にお目にかかります叔父上。私の名はラウド。この国の後継ぎになるために参りました」
 しんっとした大広間に少年の声が響き渡る。
「……なんですと?」
「後継ぎですって?」
 どよめきが一斉に起こった。
 国王は無言で少年を一瞥すると、宰相から手渡された手紙に視線を落とす。最後まで目を通すと、国王は眉間に深いしわを寄せた。
「ガルミラで生まれた嫡子であるラウドを、ブランシェールの後継ぎにする……とある。しかもこれは、大戦で亡くなられたはずの兄上の指輪だ」
 国王は茫然とした表情で指輪を見つめている。
 父王のただならぬ雰囲気に、王女のシェリアは兄のデールを見上げた。
「お兄さま。いったいなにがおこったの?」
 不安そうな目で問いかける。
「どうやらあの者が、おまえの誕生を祝う宴をぶちこわしに来たようだ」
 忌々しそうな目で少年を見ながらデールが答えた。
「わたしの? なぜ?」
 驚くシェリアの目に、父王が宰相へなにやら命じているのが見える。いつもは穏やかで優しい雰囲気の父王が、これまでシェリアが見たこともない厳しい表情で深刻そうに話をしていた。まだ七歳のシェリアにも、これは大変なことが起こったのだと、はっきりとわかる。
「宴は中止です。ここにいる大臣たちは、直ちに陛下の前に集まるように!」
 宰相が発した指令が大広間に響き渡った。
 楽団の者たちは楽器と椅子を持って退出し、ダンスに興じていた貴族たちも足早に大広間を後にする。
 大臣たちが壇上に集まってきた。事情を聞くと、皆が深刻な表情を浮かべている。華やかな宴の場だった大広間が、あっという間に厳粛な閣議場へと変化した。
 シェリアとデールは国王の後ろで立っているしかなく、南方からやってきた少年は国王の前で膝をついたままである。
「前国王陛下からの書簡でございますか?」
「バーム二世陛下は南方の戦線で崩御なされたはずでは?」
「なぜ今頃になって来たのでしょうか?」
「あの少年はいったい?」
 大臣たちが口々に宰相へ問いかけた。寝耳に水といった感じで、少年に困惑の視線を向けている。
「崩御の報せは届いたが、ご遺体は確認されていないのです」
 宰相が首を振りながら答えた。
「兄上は、相手の将軍を追い詰めた西南の地で大火に巻き込まれ、すべて焼かれてしまったからな」
 バーム二世と側近は町ごと灰になってしまったはずだという国王の言葉に、他の大臣たちはそうだそうだとうなずいた。少なくともこの国では、これまでずっとそう信じられていたのである。
 前国王が生きているという可能性を、誰も考えていなかった。
「兄上が最近まで生きていらしたとは驚きだ。そして、後継ぎの息子まで……」
 低い声で国王がつぶやく。
「この癖のある筆跡と指輪は、確かに前陛下のものでございます」
 宰相が厳しい表情でうなずいた。

 

 十数年前、ブランシェール王国は大きな戦に巻き込まれた。大陸の北部にある国々が、領土の線引きをめぐって争ったのである。侵攻したりされたりの繰り返しで、国家は疲弊していく。
 戦の大元となったのは、北西にあるダーリツ王国だった。そこで当時の国王であるバーム二世が出陣し、ダーリツ王国を制圧して終結に至らせたのである。
 だが、敵の将軍を取り逃がしてしまった。あの将軍をそのままにしていたら、舞い戻って再び戦の火種になりかねない。バーム二世はそれを危惧し、国王軍を率いて敵将を追いかけた。
 かなり遠方まで深追いして、大陸の中央部にある町まで追い詰めたところ、敵将が火を放って町ごと炎上させてしまう。その大火にバーム二世は巻き込まれ、国王軍の兵とともに戦死してしまったのである。
 唯一生き残ったのは、怪我をした馬を町のはずれで世話していた国王の小姓だった。泣きながら焼け跡を捜し回ったが、国王も国王軍の兵も敵将も、真っ黒で判別がつかない状態であったという。
 それで、バーム二世は戦死したと、当時は認定されたのである。
 バーム二世は数年前に妃を亡くしていて子もいなかったため、王位継承権を持っていたのは、王家から出て神官を務めていた弟のルース・ブランシェールだけだった。
 ルースは王国のために神官職を辞して、ルース四世として即位する。
 ブランシェール王家の直系の後継者を作り、国境の安定を図る目的で、隣国の公爵令嬢を王妃に娶った。九年前にデール王子が生まれ、七年前に第二子であるシェリア王女が誕生したのである。
 そして今日、シェリア王女の七歳のお祝いの宴が開かれている最中に、前国王バーム二世の子であると、南方から少年がやってきたのだ。
 少年はバーム二世がしたためた手紙と指輪を携えていて……。

******

 ブランシェールの者たちへ

 先の戦いで大火傷を負った私は、通りかかった行商人に助けられた。
 商人たちは南方へ移動する途中であったので、そこからはるか南にあるガルミラという国に、私を運んでいったのである。
 私はガルミラ王国で治療を受け、一命をとりとめた。
 しかしながら、喉を焼かれて声は出ず、手足も火傷がひどくて手紙すら書けない状態が長く続いた。
 しかも、ガルミラとブランシェールでは言葉が違うため、当初は簡単な事柄しか意思の疎通ができずにいたのである。
 言葉を理解し、字が書けるほど回復するまで、十年近い年月が経ってしまっていた。
 その時には、ガルミラで世話をしてくれた女性と一緒になり、子も生まれていたのである。
 とはいえ、ブランシェール王国のことを思わない日はなかった。
 どうなっているのかずっと心配していた。
 おそらく弟のルースが、暫定的に国王となっているだろう。
 その点は安心していたが、ルースは神官なために跡継ぎを作れないはずだ。それではブランシェール王家が途絶え、早晩王国は混乱に陥ってしまう。
 しかしながら私は怪我の後遺症が重く、帰国できるような状態ではない。おそらく永くは生きられないであろう。
 なので、ガルミラで生まれた私の嫡子であるラウドを、ブランシェールの後継ぎにするべく、この手紙をしたためた。
 この手紙が届いたブランシェール王国が、以前と変わらず豊かで平和な王国として存在していることを、切に願っている。
 そして我が嫡子のラウドが、ブランシェールの未来を背負い、更なる発展と人々の幸福に寄与できるよう、遠い南の地で祈っている。

 ブランシェール国王 バーム・ドラス・ブランシェール

******

 ぎこちないけれど、確かに前国王のものとわかる癖のある王族文字で書かれていた。
 弟のルースが神職を辞して還俗し、結婚して子を作っていたことを知らずに、バーム二世はわが子を寄越したらしい。
 宰相が手紙を読み上げると、ラウドと名乗った少年は顔を上げた。
「父上はこの手紙を書いてすぐに、天に召されてしまいました。それで私は、父の遺志を尊重し、ブランシェール王国の後継ぎとなるべく、ここに来たのです」
 まっすぐに国王を見て告げる。
「確かにこの筆跡とサイン、そしてブランシェール国王の証である指輪は本物だ。それにそなたも、肌の色は違えど兄上に面差しが似ておる」
 ルース四世は指輪とラウドを見たあと、納得しながらも困惑しているという複雑な表情を浮かべた。
 そして、ひとつ息を吐くと、再び少年に目を向ける。
「見ての通り、我が王国には後継ぎが二人誕生しておる」
 背後に控えている二人に国王が顔を向けた。
「えっ?」
 少年が驚いて視線を移動する。
「ここにいる嫡子のデールが十三歳になったら立太子することが、すでに決まっているのだ」
 国王の言葉に、周りにいた大臣たちが無言でうなずいた。
「叔父上にお二人も後継ぎが……?」
 驚愕に目を見開き、ラウドが質問する。
「そうでございます」
 宰相が国王に代わって答えた。
 国王の背後に立つデールとシェリアのことを、小姓かなにかだと思っていたのかもしれない。
 予想外のことを知らされた、という表情でラウドは固まっている。
「ほんとうはこの人が次の王さまになるの?」
 シェリアの問いかけに、兄のデールは頬を引き攣らせた。
「ふん……し、庶子は王位に就けないんだぞ」
 デールが上からラウドを睨みつける。
「確かに我が国では、庶子は正式な後継ぎとは認められません。ですが、前国王陛下はガルミラで正式に婚姻をなさっていらしたようです」
 宰相が困り顔で補足する。
「兄上が亡くなられているのであれば、本来ならばこの者が王位に就いていなければならないということか……」
 眉間にしわを寄せて国王がつぶやく。
 ブランシェール王国では、王位継承は直系の嫡子が優先されるのだ。
「こ、こんな奴が国王に?」
 デールが信じられないというような表情で父王に問いかけた。
(やっぱりこの人が王さまになるの?)
 シェリアも驚きで目を丸くする。
 すると、片膝をついていたラウドが口元をふっと緩めた。
 困惑する人々の前で、すっと立ち上がる。
 ラウドはすらりとした身体つきをしていて、十歳にしては背が高かった。
(わあ……)
 艶やかな黒髪と凜々しい眉、その下にある漆黒の瞳はとても美しい。小麦色の肌が顔立ちに似合っていて、絵本で見た南国の英雄のようだった。

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